霊長類の中でも最も進化していると考えられている類人猿ですが、旧世界ザルとの生存闘争に負けた敗者なのです。霊長類の中では少数派で種数の比較では類人猿は全体の5%しかおらず、人類を除けば、その殆どが絶滅に瀕しています。
果実食が中心で大型化し当初は生存域を広げた類人猿は、寒冷化により熱帯雨林が縮小する中で、厳しい生存圧力にさらされ、さまざまな適応戦略をとります。
類人猿の祖先と言われるのが「プロコンスル」でこの系統は寒冷化で熱帯雨林を追われて葉食を獲得し、旧世界猿となります。以下はそこからの派生(旧世界猿に敗けた類人猿)で様々な適応戦略を取っています。
・小型化戦略をとったのが、「プリオピテクス」を祖先とするテナガザル。
・大型化戦略をとったのが「ケニアピテクス」「シバピテクス」を祖先とするオランウータンやゴリラ。
・集団性を高めていったのが「ケニアピテクス」を祖先とするチンパンジーやボノボ。
だと考えられます。
類人猿の集団は、母系制か父系制かと言うと判断が難しい所ですが、同じ祖先を持つ旧世界ザルの殆どが母系制であることを考えれば、もともとは母系制の集団であったと考えるのが自然です。人類も未開部族は殆どが母系集団であり、人類とチンパンジーの共通祖先である、原チンパンジーは母系集団であった可能性が高いと思われます。
類人猿は最も進化していると考えがちですが、実は旧世界ザルとの闘争に負けた敗者です。厳しい生存闘争に打ち勝つために、集団性を高める方向で進化したのが原チンパンジーであり、集団性を高めるために、類人猿の中でも最も知能=共認機能を発達させました。
そして、人類が木に登れなくなる先祖がえりという逆境にさらされても生き延びることが出来たのは、原チンパンジーの段階で共認機能を発達させてきたからです。更に人類は共認機能を発達させ、観念機能を創り出す事で、なんとか適応することができ、ついには世界中に広がって行ったのです。
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